犬猫は虫歯になりにくいが歯周病になりやすい」
と聞いたことがありませんか?
今日は、それは本当なのか?
本当なら、なぜなのか?
そして
予防策としての歯磨きが、嫌がるワンコにもしやすくなる
家で簡単にできる手作り歯磨き粉をご紹介します。
結論から言うと
「犬猫は虫歯になりにくいが歯周病になりやすい」
は本当です。
理由は主に2つあります。
その理由を知るには
私たち人間と犬猫の口の中の違いを知る必要があります。
まず1つ目
私たち人間の口の中は弱酸性~中性なのですが
犬猫の口の中は(弱)アルカリ性です。
虫歯というのは、いわゆる「虫歯菌」である細菌が作り出した酸によって歯が溶けることで起こります。虫歯菌は酸性の環境を好むのでアルカリ性の口内では生息しにくいのです。
これが1つ目の理由です。
そして2つ目
これももう1つの「違い」が関係しています。
肉食動物である犬猫は、人間や草食動物の持つ平たい臼歯を持っていません。
これは食べ物をよく咀嚼したりすりつぶす必要がなく(その必要のある食べ物を必要としていない)鋭い歯で引きちぎって丸呑みするようにできているのです。
臼型の歯には食べ物のカスや細菌が溜まりやすく、虫歯の原因となるミュータンス菌が増殖しやすい環境を作ってしまうため、そういった歯を持っていない犬猫は虫歯になりにくい、と考えられています。
ただし!
最近では虫歯になるワンコが増えていて、その理由として考えられるのは『糖分の多い炭水化物を多く摂取しているから』という実験データも出ています。
虫歯菌は糖(炭水化物)を好むからです。
ちなみに
ドッグフードには、表示されていませんが通常最低30%のデンプン(炭水化物)が含まれています。
これは、あの粒々の形状を作るためには絶対に必要なものなので必ず含まれています。
これに反して歯周病菌は、アルカリ性の環境を好みます。
約2日~1週間で歯石が形成されると言われています。
歯周病の原因は歯垢中にいる細菌。歯垢を付着させないことが最大の予防です。
*歯垢と歯石
歯垢ー歯の表面のネバネバしたもの。(プラークとも呼ぶ)
細菌の塊で1g中に1000億個以上の細菌が詰まっています。
食後4~8時間で作られてしまいます。
(放置しておくとこの菌の作った酸が歯の表面のエナメル質を溶かして虫歯を発生させる)
歯石ー歯垢が硬くなったもの。
石のように固く歯ブラシでは取れません。歯石の表面はデコボコしているので
そこに更に歯垢が付き歯周病の原因となります。
歯周病は口臭だけではなく、肝臓、腎臓、心臓、免疫系など
多くの病気の原因にも繋がってしまう可能性があります。
その為には、食事を変える必要がある場合もありますし
生の骨を与えることで歯磨きの代わりとなることもあります。
(『これをフードに振りかけるだけで!』的な商品もたまに見かけますが、これは「うーん...」です。効果が全くない、という否定は
できませんがこれだけではね...というのが私の個人的意見です)
何をするにしても
やはり、定期的な歯磨きは必要となります。
でも
嫌がる子多いですよね。
嫌がるとやりづらいし更に面倒臭くなってきますよね。
いいや、明日で..の繰り返しになってしまう..
その気持ちはよーく分かります。
そんな方に
簡単で効果の高い手作り歯磨き粉と
簡単な歯磨きの仕方をご紹介します。
材料
卵の殻(コーヒーミルなどで細かく)1/4カップ
ベーキングソーダ(重曹)大さじ1
ココナッツオイル 大さじ2
(固まっている場合は少し温めて液状にする)
[オプション]
ペパーミントオイル(1滴)
全てを混ぜ合わせるだけ
*卵の殻無しで重曹のみでもOK。その場合は重曹大さじ2)
*ペパーミントオイルはお好みで。うちの犬は嫌がるので入れていません。
歯ブラシを使わなくても大丈夫です!
ガーゼにつけて磨くか
それでも嫌がったり、やりにくい場合は指でもOKです。
指につけて歯を磨くのと一緒に、歯ぐきもマッサージしてあげましょう。
嫌がる場合は、最初はちょびっと舐めさせてあげて(たいていのワンコは好きなはず)
ちょっとづつ触る時間を延ばしてあげてください。
嫌がるところを無理やりやったらトラウマになってますます嫌がるようになるので
最初はおやつ感覚やコミュニケーションの一環で始めてみてください。
因みに
ココナッツオイルは
消化
関節
免疫
乾燥肌
毛並み
に効果があり
歯磨きに使うことで
口臭予防
歯や歯ぐきのクリーニング
歯の病気の抑制(改善)
にもなります。
一石二鳥どころか一石十鳥?
そして
犬はココナッツオイル大好き(なはず)
歯磨きを好きになってくれるかもしれません。
是非お試しあれ。